死亡診断書 死亡届

死亡診断書は、亡くなったことを証明する書類です。また、亡くなったときの状況によっては、死亡診断書ではなく死体検案書が発行されます。そして死亡届とは、亡くなったときに最初に必要になる届出で、火葬許可証の発行や、被相続人の戸籍謄本などに亡くなったことを記載するための大事な届出です。今回は、死亡診断書・死体検案書・死亡届について解説します。

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死亡診断書の作成費用は債務控除することができるか 

被相続人が亡くなった際に、医療機関から医師または歯科医師が記入した死亡診断書が発行されます。そして、その時に発生する死亡診断書の作成費用は、相続税を計算する際には葬祭費用とすることができ、相続財産から控除することができます。葬祭費用は、被相続人が亡くなった際に必ずかかる必要費用として認められ、相続税の計算に含めないことができるのです。

葬祭費用として認められるものには他にも、お通夜や告別式の費用、火葬や埋葬料、遺体を搬送する費用、お布施や読経料、納骨費用などがあります。

ただし、全ての方が債務控除できるわけではなく、債務控除ができるのは、相続人もしくは包括受遺者(遺言により、全てまたは一定の割合で財産を遺贈された人)となります。特定受遺者(遺言により特定の財産を遺贈された人)や、相続放棄をした人、相続欠格者、相続排除者は債務控除することができません。

死亡診断書の用紙はどこでダウンロードできるか

死亡診断書は、医療機関で亡くなられた場合は、その医療機関で用意され発行されることがほとんどです。届出人がご自身で用意しなければならない場合は、死亡診断書の用紙をダウンロードすることが可能です。
死亡診断書の用紙は、市区町村のホームページからダウンロードすることができます。

死亡診断書と死亡届はどのように提出するか

死亡診断書と死亡届は、通常1枚の用紙にセットになっています。用紙のサイズはA3で、左側が死亡届、右側が死亡診断書となっています。発行する病院によっては、死亡診断書のみ(用紙のサイズはA4)のところもあります。死亡診断書のみを発行してもらった場合は、死亡診断書を市町村役場の窓口に持参し、窓口で改めて死亡届を記入し提出することになります。

死亡診断書と死亡届がセットになっている用紙の場合は、まず右側にある死亡診断書を、医師または歯科医師に書いてもらいます。そして、左側にある死亡届には、死亡届の届出をする人(届出人)が必要事項を記入し、市町村役場へ提出します。

なお、死亡届は、葬儀会社が代行して届出することが多いです。

届出人となることができる人

届出人として死亡届の届出ができる人は、1同居の親族、2同居していない親族、3同居人、4家主、5地主、6家屋管理人、7土地管理人、8公設所の長、9後見人、10保佐人、11補助人、12任意後見人、13任意後見受任者、となります。

なお、届出ができる親族の範囲は、6親等内の親族、配偶者、3親等内の姻族となります。

届出ができる期間

死亡届の届出期間は、被相続人が亡くなったことを知った日から7日以内です。また、国外で亡くなられた場合は、被相続人が亡くなったことを知った日から3カ月以内となります。

届出ができる場所
  1. 被相続人が最後に住んでいた場所
  2. 被相続人の本籍地
  3. 被相続人が亡くなった場所
  4. 届出人の住所地

の市区町村役場で届けすることができます。

届出用紙のほかに必要なもの

届出人の印鑑(シャチハタは不可)が必要です。

死亡診断書はどこで取得することができるか

死亡診断書をどこで取得するかは、亡くなられた場所や状況によって異なります。

医療機関で亡くなられた場合

亡くなったことを確認した医師または歯科医師が死亡診断書を発行します。死亡診断書は、医師または歯科医師しか発行することができません。また、その医師が、亡くなられた方を継続的に診察管理していた場合は死亡診断書を発行することになりますが、そうではなかった場合は、死亡診断書ではなく死体検案書が発行されることになります。

死体検案書は、検案した医師しか発行することはできません(歯科医師は発行することができません)。

自宅で亡くなられた場合

自宅で亡くなられた場合は、自宅で亡くなったことを確認した医師または歯科医師が発行することになります。

事故で亡くなられた場合

事故が原因で亡くなられた場合は、警察による検死が行われることになります。そしてこの場合も死亡診断書ではなく、死体検案書が発行されます。

死亡診断書の相続手続きはどのようなものか

相続手続きに必ず必要になるのは、戸籍謄本または除籍謄本、住民票の除票などですが、被相続人が亡くなったことを戸籍に反映させるためには、まずは死亡届が必要となります。死亡届を提出することにより、被相続人が死亡したことが戸籍謄本や住民票に反映されます。そして、その死亡が反映された戸籍謄本または除籍謄本、住民票の除票などを、相続の手続きに使用していくことになります。

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